AWS 請求書に XXXX-VendedLog-Bytes または XXXX-VendedLog-YY-Bytes の料金が記載されています。料金の詳細を確認して、将来的にはこれらを削減したいと考えています。
簡単な説明
注意: この記事の XXXX は、ログが設定されている AWS リージョンのリージョンコードを表しています。例えば、USE1 は us-east-1 のリージョンコードです。YY は、料金に関連する AWS サービスを表しています。例えば、VPC_FLOW や ROUTE_53 などです。
XXXX-VendedLog-Bytes または XXXX-VendedLog-YY-Bytes は、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) にデータを転送するようにログが設定されていることを示しています。
多数の AWS サービスを Amazon S3 にログを発行するように設定することができ、これらのログは vended log と呼ばれます。例えば、以下のログを Amazon S3 に送信できます。
- Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) フローログ
- AWS Global Accelerator フローログ
- Amazon Route 53 Resolver クエリログ
- AWS WAF アクセスログ
Vended log の料金の計算方法に関する詳細については、「Amazon CloudWatch 料金表」を参照してください。
AWS 使用状況レポートを使用して、Amazon S3 へのデータ転送コストを手動で計算することができます。その後、これらの結果を AWS 請求書上の料金と比較して、確認します。最後に、今後の料金を削減するために提案されたコスト削減戦略を実装することができます。
解決方法
Cost Explorer を使用して料金を視覚化する
- Cost Explorer を開いて、[Launch Cost Explorer] (Cost Explorer を起動) を選択します。
- ナビゲーションペインで [Reports] (レポート) を選択します。
- [Create new roles] (新しいレポートを作成) を選択します。
- [Select a report type] (レポートタイプの選択) で、[Cost and usage] (コストと使用状況) を選択します。 [Create Report] (レポートを作成) を選択します。
- [Report parameters] (レポートパラメータ) ペインで、関連する料金を見つけるためのフィルターを設定します。
[Time] (時刻) には、関連する日付を選択します。
[Granularity] (粒度) には、[Daily] (日別) を選択します。
[Filters] (フィルター) の [Dimension] (ディメンション) には [Service] (サービス) を選択し、[CloudWatch] を選択します。その後、[Apply filters] (フィルターを適用) を選択します。
[Add new filter] (新しいフィルターを追加) を選択して、2 つ目のフィルターを追加します。 [Dimension Usage] (ディメンション使用状況) の検索フィールドに Vended と入力します。 次に、調査対象の vended log を選択します。[Apply filter] (フィルターを適用) を選択します。
- 1 日あたりのログの量と、対応するコストを示す 2 つのグラフが表示されます。環境内のワークロードに関連してログの量が変化する動向を見ることができます。
CloudWatch 料金のレポートを生成する
- AWS 請求コンソールを開きます。
- ナビゲーションペインで [Cost & Usage Reports] (コストと使用状況レポート) を選択します。
- [AWS Usage Report] (AWS 使用状況レポート) を選択します。
- [Services] (サービス) には [AmazonCloudWatch] を選択します。
- [Usage Types] (使用タイプ) には [All Usage Types] (すべての使用タイプ) を選択します。
- [Operation] (操作) には [All Operations] (すべての操作) を選択します。
- [Time Period] (期間) には、調査している期間を選択します。
- [Report Granularity] (レポートの詳細度) には [Days] (日単位) を選択することがベストプラクティスです。使用量が多いレポートは切り捨てられる可能性があるためです。
- [Download report (CSV)] (レポートのダウンロード (CSV)) を選択します。
コストと使用状況レポートを分析する
オプションで、前のセクションで生成した AWS コストと使用状況レポート (AWS CUR) を、Microsoft Excel などのスプレッドシートアプリケーションを使用して分析します。
このレポートには、この記事の「コストエクスプローラーを使用して料金を視覚化する」セクションのグラフと同じようなデータが記載されていますが、より詳細な情報を希望する場合は、この方法を利用できます。選択したスプレッドシートアプリケーションで、ログタイプ、リージョン、または時期別にフィルタリングすることができます。
例えば、UsageType フィールドと、XXXX-VendedLog-YY-Bytes フィールドにある調査対象の vended log を比較します。UsageValue 列には、ログデータの量がバイト単位で反映されます。AWS CUR レポートの UsageValue と Cost Explorer グラフの 使用量 (GB) の値を相関させるには、バイトをギガバイトに変換します。
今後のコストを削減する
Vended log の料金は、Amazon CloudWatch Logs、Amazon S3、または Amazon Kinesis Data Firehose に送信されたログの量に基づいています。今後の料金を削減するには、ログの量を減らすための設定オプションや戦略を検討してください。例えば、VPC フローログを使用している場合は、以下を検討します。
- トラブルシューティング時以外は VPC フローログを無効にしておく。
- Elastic Network Interface (ENI) に基づいて範囲を制限する。
- 厳選された ENI またはサブネットのみにフローログを有効にする。
- REJECT/ACCEPT トラフィックのみにフローログを有効にする。
関連情報
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