完全なアクセス許可または root アクセス許可を持っていても、Amazon S3 コンソールまたは AWS CLI を使用して S3 バケットを削除できないのはなぜですか?

簡単な説明

バケットに多数のオブジェクトが含まれている場合、Amazon S3 コンソールで S3 バケットを削除することはできません。バケットにオブジェクトまたはオブジェクトバージョンが含まれている場合、AWS CLI を使用してバージョニングされた S3 バケットを削除することはできません。詳細については、「バケットの作成」を参照してください。

**注:**AWS CLI コマンドの実行中にエラーが発生した場合は、最新バージョンの AWS CLI を使用しているかどうかを確認してください。

S3 バケットを削除するには、以前に有効にしていたバージョニングを一時停止します。次に、バケット内のオブジェクトを 1 日後に期限切れにするライフサイクルルールを設定します。すべてのオブジェクトを削除したら、バケットを削除できます。

解決策

**警告:**以下の手順では、S3 バケット内のすべてのデータを完全に削除します。バケットからデータを削除した後は、データを回復することはできません。先に進む前に、バケット内のすべてのオブジェクトとデータを確認して、不要になったことを確認してください。

バージョニングを一時停止し、ライフサイクルルールを設定してバケット内のオブジェクトを削除するには、次の手順に従います。

1. Amazon S3 コンソールを開きます。
2. 削除するバケットを選択します。
3. バケットのバージョニングを有効にした場合は、バージョニングを一時停止します。
4. [管理] タブを選択します。
5. [ライフサイクルルール] で、[ライフサイクルルールの作成] を選択します。
6. [ライフサイクルルール名] に、ライフサイクルルールの名前を入力します。
7. バケット全体でルールを実行するには、[このルールはバケット内のすべてのオブジェクトに適用されます] を選択します。特定のプレフィックスでルールを実行するには、[1 つ以上のフィルターを使用してこのルールの範囲を制限する] を選択します。次に、[プレフィックス] にプレフィックス名を入力します。
8. [ライフサイクルルールのアクション] で、次のオプションを選択します。
   オブジェクトの現行バージョンを有効期限切れにする
   オブジェクトの以前のバージョンを完全に削除する
   期限切れの削除マーカーまたは不完全なマルチパートアップロードを削除する。
9. [オブジェクトの現行バージョンを有効期限切れにする] には、[オブジェクト作成後の日数] に 1 を入力します。
10. [以前のバージョンのオブジェクトを完全に削除する] には、[オブジェクトが以前のバージョンになってからの日数] に 1 を入力します。
11. [期限切れの削除マーカーまたは不完全なマルチパートアップロードを削除] では、[不完全なマルチパートアップロードを削除] を選択します。次に、1 を入力して [日数] を指定します。
12. [ルールを作成] を選択します。

注:「This rule has prefix(es) that are overlapping with (previous_rule_name)」というエラーメッセージが表示された場合でも、ルールを保存できます。

ライフサイクルルールは、協定世界時 (UTC) の深夜0時頃に実行されます。ライフサイクルルールが実行されても、オブジェクトはすぐには削除されませんが、ライフサイクルルールによって削除対象としてマークされます。削除対象としてマークされたオブジェクトには請求コストは発生しません。詳細については、「オブジェクトの有効期限」を参照してください。

バケットに多数のオブジェクトがある場合、それらのオブジェクトは Amazon S3 コンソールに数日間表示されることがあります。この条件は、特にバージョニングのある Amazon S3 バケットに適用されます。バケットにバージョニングが設定されている場合、Amazon S3 はオブジェクトの現在のバージョンを削除した後に削除マーカーを作成します。削除マーカーが 1 日以上経過すると、ライフサイクルルールによって削除マーカーもクリーンアップされます。そのため、ライフサイクルルールが削除マーカーを検出して削除するまでに数日かかる場合があります。

ライフサイクルルールによって、削除マーカーや最新でないバージョンを含むすべてのオブジェクトが完全に削除されたら、バケットを削除できます。

関連情報

ストレージのライフサイクルの管理