Amazon EKS で OIDC プロバイダーと IRSA についてトラブルシューティングするにはどうすればよいですか?
私のポッドでは、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) アカウントトークンで AWS Identity and Access Management (IAM) ロールの権限を使用できません。
解決策
クラスターに既存の IAM OIDC プロバイダーがないか確認する
プロバイダーが既に存在する場合は、次のようなエラーが表示されます。 「WebIdentityErr: failed to retrieve credentials\ncaused by: InvalidIdentityToken: No OpenIDConnect provider found in your account for https://oidc.eks.eu-west-1.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E\n\tstatus code: 400";」
既存の IAM OIDC プロバイダーがないか確認するには、次の手順を実行します。
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クラスターの OIDC プロバイダー URL を確認します。
$ aws eks describe-cluster --name cluster_name --query "cluster.identity.oidc.issuer" --output text
出力例:
https://oidc.eks.us-west-2.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E
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アカウントの IAM OIDC プロバイダーを一覧表示します。EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E は、前のコマンドで返された値に置き換えてください。
aws iam list-open-id-connect-providers | grep EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E
出力例:
"Arn": "arn:aws:iam::111122223333:oidc-provider/oidc.eks.us-west-2.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E"
コマンドが出力を返す場合は、クラスターのプロバイダーが既に存在します。コマンドが出力を返さない場合は、IAM OIDC プロバイダーを作成する必要があります。
IAM ロールに必要な権限と IAM ポリシーがアタッチされているかどうかを確認する
**注:**AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) コマンドの実行中にエラーが発生した場合は、「AWS CLI エラーのトラブルシューティング」を参照してください。また、必ずAWS CLI の最新バージョンを使用してください。
IAM ロールに必要な権限があることを確認するには、次の手順を実行します。
- IAM コンソールを開きます。
- ナビゲーションペインで [ロール] を選択します。
- 確認するロールを選択します。
- [アクセス権限] タブで、必要なポリシーがロールにアタッチされていることを確認します。
- IAM ロールの信頼関係が正しく設定されていることを確認します。
IAM ロールにポリシーがアタッチされていることを確認するには、次の手順を実行します。
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IAM コンソールを開きます。
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ナビゲーションペインで [ロール] を選択します。
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確認するロールを選択します。
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[信頼関係] タブを選択します。ポリシーの形式が次の JSON ポリシーの形式と一致していることを確認します。
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Principal": { "Federated": "arn:aws:iam::ACCOUNT_ID:oidc-provider/oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E" }, "Action": "sts:AssumeRoleWithWebIdentity", "Condition": { "StringEquals": { "oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E:sub": "system:serviceaccount:SERVICE_ACCOUNT_NAMESPACE:SERVICE_ACCOUNT_NAME", "oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E:aud": "sts.amazonaws.com" } } } ] }
信頼関係を確認するには、AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) で get-role コマンドを実行します。
$ aws iam get-role --role-name EKS-IRSA
**注:**EKS-IRSA はご自身の IAM ロール名に置き換えます。
出力 JSON で、AssumeRolePolicyDocument セクションを見つけます。
出力例:{ "Role": { "Path": "/", "RoleName": "EKS-IRSA", "RoleId": "AROAQ55NEXAMPLELOEISVX", "Arn": "arn:aws:iam::ACCOUNT_ID:role/EKS-IRSA", "CreateDate": "2021-04-22T06:39:21+00:00", "AssumeRolePolicyDocument": { "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Principal": { "Federated": "arn:aws:iam::ACCOUNT_ID:oidc-provider/oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E" }, "Action": "sts:AssumeRoleWithWebIdentity", "Condition": { "StringEquals": { "oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E:aud": "sts.amazonaws.com", "oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E:sub": "system:serviceaccount:SERVICE_ACCOUNT_NAMESPACE:SERVICE_ACCOUNT_NAME" } } } ] }, "MaxSessionDuration": 3600, "RoleLastUsed": { "LastUsedDate": "2021-04-22T07:01:15+00:00", "Region": "AWS_REGION" } } }
**注:**ユースケースに応じて、AWS リージョン、Kubernetes サービスアカウント名、Kubernetes 名前空間を更新してください。
サービスアカウントが作成されているかどうかを確認する
以下のコマンドを実行します。
$ kubectl get sa -n YOUR_NAMESPACE
**注:**YOUR_NAMESPACE は Kubernetesの名前空間に置き換えてください。
出力例:
NAME SECRETS AGEdefault 1 28d irsa 1 66m
サービスアカウントをお持ちでない場合は、Kubernetes ウェブサイトの「Configure service accounts for pods 」を参照してください。
サービスアカウントに正しい IAM ロールアノテーションがあることを確認する
サービスアカウントに正しい IAM ロールアノテーションがあることを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ kubectl describe sa irsa -n YOUR_NAMESPACE
**注:**irsa はご自身の Kubernetes サービスアカウント名に、YOUR_NAMESPACE は Kubernetes 名前空間に置き換えてください。
出力例:
Name: irsaNamespace: default Labels: none Annotations: eks.amazonaws.com/role-arn: arn:aws:iam::ACCOUNT_ID:role/IAM_ROLE_NAME Image pull secrets: none Mountable secrets: irsa-token-v5rtc Tokens: irsa-token-v5rtc Events: none
ポッドで serviceAccountName が正しく指定されていることを確認する
serviceAccountName を確認するには、次のコマンドを実行します。
$ kubectl get pod POD_NAME -o yaml -n YOUR_NAMESPACE| grep -i serviceAccountName:
**注:**POD\ _NAME と YOUR\ _NAMESPACE は、Kubernetes のポッドと名前空間に置き換えてください。
出力例:
serviceAccountName: irsa
環境変数と権限を確認する
ポッドの環境変数で AWS_ROLE_ARN と AWS_WEB_IDENTITY_TOKEN_FILE を見つけます。
$ kubectl -n YOUR_NAMESPACE exec -it POD_NAME -- env | grep AWS
出力例:
AWS_REGION=ap-southeast-2AWS_ROLE_ARN=arn:aws:iam::111122223333:role/EKS-IRSA AWS_WEB_IDENTITY_TOKEN_FILE=/var/run/secrets/eks.amazonaws.com/serviceaccount/token AWS_DEFAULT_REGION=ap-southeast-2
サポートされている AWS SDK をアプリケーションが使用していることを確認する
SDK バージョンは次の値以上である必要があります。
Java (Version 2) — 2.10.11Java — 1.11.704 Go — 1.23.13 Python (Boto3) — 1.9.220 Python (botocore) — 1.12.200 AWS CLI — 1.16.232 Node — 3.15.0 Ruby — 2.11.345 C++ — 1.7.174 .NET — 3.3.659.1 PHP — 3.110.7
サポートされている最新の SDK バージョンを確認するには、「サポートされる AWS SDK の使用」を参照してください。
ポッドを再作成する
IRSA を適用する前にポッドを作成した場合は、次のコマンドを実行してポッドを再作成します。
$ kubectl rollout restart deploy nginx
出力例:
deployment.apps/nginx restarted
daemonset または statefulset のデプロイでは、次のコマンドを実行します。
$ kubectl rollout restart deploy DEPLOYMENT_NAME
ポッドを 1 つだけ作成した場合は、ポッドを削除して再作成する必要があります。
- 以下のコマンドを実行してポッドを削除します。
**注:**POD_NAME は、ご自身のポッド名に置き換えてください。$ kubectl delete pod POD_NAME
- 次のコマンドを実行してポッドを再作成します。
**注:**SPEC\ _FILE は、Kubernetes マニフェストのファイルパスとファイル名に置き換えてください。$ kubectl apply -f SPEC_FILE
オーディエンスが正しいことを確認する
OIDC プロバイダーを間違ったオーディエンスで作成すると、次のエラーが表示されます。 「Error - An error occurred (InvalidIdentityToken) when calling the AssumeRoleWithWebIdentity operation: Incorrect token audience」
クラスターの IAM ID プロバイダーを確認してください。ClientIDListは sts.amazonaws.comです。
$ aws iam get-open-id-connect-provider --open-id-connect-provider-arn arn:aws:iam::ACCOUNT_ID:oidc-provider/oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E
出力例:
{ "Url": "oidc.eks.AWS_REGION.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B716D3041E", "ClientIDList": [ "sts.amazonaws.com" ], "ThumbprintList": [ "9e99a48a9960b14926bb7f3b02e22da2b0ab7280" ], "CreateDate": "2021-01-21T04:29:09.788000+00:00", "Tags": [] }
正しいサムプリントが設定されていることを確認する
IAM OIDC で設定されているサムプリントが正しくない場合は、次のエラーが表示されます。「failed to retrieve credentials caused by: InvalidIdentityToken: OpenIDConnect provider's HTTPS certificate doesn't match configured thumbprint」
正しいサムプリントを自動的に設定するには、eksctl または AWS マネジメントコンソールを使用して IAM ID プロバイダーを作成します。サムプリントを取得する他の方法については、「OpenID Connect ID プロバイダーのサムプリントを取得する」を参照してください。
AWS 中国リージョンについては、AWS\ _DEFAULT\ _REGION 環境変数を確認してください
AWS 中国リージョンのクラスターにデプロイされた IRSA 適用ポッドまたは daemonset の場合は、ポッド仕様で AWS\ _DEFAULT\ _REGION 環境変数を設定します。この変数を設定しないと、ポッドまたは daemonset に次のエラーが表示されることがあります。「An error occurred (InvalidClientTokenId) when calling the GetCallerIdentity operation: The security token included in the request is invalid」
AWS\ _DEFAULT\ _REGION 環境変数をポッドまたは daemonset の仕様に追加するには、次の例のようなコマンドを実行します。
apiVersion: apps/v1kind: Deployment metadata: name: my-app spec: template: metadata: labels: app: my-app spec: serviceAccountName: my-app containers: - name: my-app image: my-app:latest env: - name: AWS_DEFAULT_REGION value: "AWS_REGION" ...
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- AWS公式更新しました 7ヶ月前